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遥かに仰ぎ、麗しの 鷹月殿子: この青空に約束を―

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はい、タイトルどこかで見たことありますね(笑。

どのルートもクオリティの高さに驚かされる 『遥かに仰ぎ、麗しの』[AA] ですが
今回は再び本校系ということで鷹月殿子ルートをクリアしました。

当初は梓乃ルートを進めていこうかなとも思っていたのですが、
わずか短期間の共通ルートで気がついたら殿子に惹かれたりしていました(笑。

それにしても、殿子ルートはものすごくすがすがしいシナリオでしたっ!

あたたかで優しくて、そして何より信頼で溢れている
シナリオ中にあった文章ですが、まさにそんな感じに幸せなシナリオでした。

そんなわけで殿子ルートのレビューを書いていきます。
今回もそれなりに深く踏み込んでいくのでネタバレにはご注意を。

さて、今回はまた本校系に戻っていったわけですが、
個人的にはやっぱり分校系より本校系の方が好きですね。
何というか本校系の方がヒロインを大事に扱っているといった印象を受けます。

そして今回の殿子ルートに関しては
ヒロインという点でもシナリオという点でもすごくよかったと思います。

まずヒロインである殿子についてですが
何より立ち絵がけっこう好きだったりします。
少し首をかしげて笑ったりしている立ち絵なんかは特によかったですね。
思わず見とれてしまうというかそんな感じでした。

そんな殿子、最初のときこそずいぶんと希薄なイメージをまとっていたわけですが
主人公のことを認めてくれるようになってからは
素直で純粋なすごくいい子だなと思えるようになってきます。

何より今回は何より殿子の心情を大切にしたシナリオだったと思います。
全体的にヒロインの殿子視点でシナリオが語られる部分も多く、
殿子の心情といったものがよく伝わるように描かれていたと思いますね。

だからこそ殿子を守ってあげたいと思えるようになり
何より大切に考えてあげられることができたのだと思うわけで。

さらに殿子が主人公をすごく慕ってくれている様子も伝わってきて
何というかそうした想いに全力で応えてあげたくもなります。

文字通り父親のように慕ってくれたり、殿子の何気ない仕草なんかは
主人公でなくても惹かれていきますよ(笑。

そして意外にもえちシーンがすごくよかったというか。
というか、えちシーンにここまで心を打たれたのは初めてのような気がします(笑。

妙に舌足らずになって可愛らしいと思えるだけでなく
感動的なまでの健気さでもって主人公を受け入れてくれている姿が愛しいというか。

どこか幻想的な雰囲気だったことも相まって、何となく効果的に使われている気がしましたね。

特に栖香ルートの後にこうした殿子ルートを迎えただけに、
純愛ものにおけるえちシーンは数じゃない、質だ、と感じさせられましたね。
それほどまでに殿子がすごく愛しく思えたわけで。

また、今回は他のヒロインについても大切に扱われていたのが好印象でしたね。
飛行機を制作していく過程でみやびたちのことも仲間として大切に扱い、
シナリオ全体の雰囲気をいい方向へ導いていったといった感じがしました。

そして何より、シナリオの流れといったものもすごくよかったと思います。

今までのみやびルート、栖香ルートではクライマックスに何か事件的なものを持ってきて
そうした事件を中心として盛り上がりを見せていた部分があったと思います。
というか、それはかにしのに限らずたいていの作品でも共通のシナリオ構成ですよね。

今回の殿子ルートでは珍しくもそうした事件的なものは特になく
あくまで主人公とヒロインとの物語として最後まで進んでいったように思います。

一見すると特に事件もないのであまり盛り上がりそうもないシナリオ構成だったわけですが
その辺はライターさんもうまく考えて描いていたように思いましたね。

クライマックスに事件を持ってこない代わりに
シナリオ全体を通して飛行機の制作という積み上げ式の出来事を持ってきたのだと思います。

というよりも、今回の殿子ルートではヒロインを中心に描くのではなく、
飛行機の制作にいそしむ主人公を中心に持ってきて
そうした主人公の背中を見てヒロイン自身が大切なものを見いだす、
という変わった構成だったような気がしました。

だからこそクライマックスに何かしらの事件を持ってくる必要もなく
それまでの集大成としてヒロイン自身に答えを見いださせることによって
確固たるシナリオとして完成したのだと思います。

そういう点では殿子の 「おとうさん」 という言葉はつくづく言い得て妙だと思いますね。
主人公の背中を見てヒロインが大切なものを見いだしていく様子は
それこそ理想的なまでの親子関係ではないかと思います

そしてそうした変わった構成であったからこそ
シナリオ全体を通してヒロインの視点とプレーヤーの視点が重なって
よりシナリオに引き込まれていき感動できたのだと思うわけです。

殿子ルートではそうした珍しいシナリオ構成に感心したと同時に
殿子と同じような心情になって感動できましたね。

空飛ぶ大馬鹿に惚れたっ!笑

殿子自信も感じたように、自分もそんな風に思ったり(笑。
そういえば、みやびルートでも似たような部分がありましたね。
つくづく主人公がいたからこそ、という気がします。

今回の殿子ルートはとてもすがすがしく、後味のいいシナリオだったと思います。
何というか、自分はつくづく本校系に入れ込んでいるなぁと感じさせられましたね(苦笑。

2006-12-07 (Thu) | COMMENT (0)

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