涼宮ハルヒの考察 白雪姫とsleeping beauty 前編
相変わらず「HARUHI ISM」もとい「涼宮ハルヒの憂鬱」のまっただ中にいるわけですが
今回はアニメ版や小説の中で気づいたちょっとした疑問を考察してみます。
小説1巻のラスト、閉鎖空間からの脱出方法について。
朝比奈みくるの「白雪姫」と長門有希の「sleeping beauty」という2つのヒントから
キョンがハルヒへのキスで閉鎖空間を脱出するという結論を出すわけですが。
キョン曰く「両者に共通すること」と言って、ハルヒへのキスを強行？するわけですが
要するにこれってキョンの中では、さらには作者さんにとっても
「両者に共通すること」＝「お姫様へのキス」ということになりますよね？
でも、よーく考えるとキスするのはsleeping beautyだけであって、
白雪姫にはキスシーンなる描写ってないんですよね。
こうして落ち着いて考えてみると、どこかに矛盾をはらんでいるようなのですが。
というかつい最近まで自分も共通点としてのキスシーンはおろか
「白雪姫」＝「sleeping beauty」くらいの勘違いをしておりました（苦笑。
よく考えれば「sleeping beauty」の邦訳は「眠れる森の美女」ですよね。
さて、こうした点について気になったので色々と調べてみたわけですが
や、この点について同じように疑問を持ち、言及しているサイトさんもけっこうあるんですね。
自分はついこの間気づいたわけですが、とっくに気づいていた人も多いようです。
それらの内容や、実際にウィキペディアとかで童話の原典について調べてみたら
やはり「白雪姫」にはキスシーンは存在しないということが確信できました。
でも、自分に限らず世間的には「白雪姫はキスで目覚める」イメージがあるわけですが
どうやらこの原因は「ディズニーマジック」にあるようです。
ディズニー映画のお姫様シリーズといったらかなり有名ですが、
どうやらこのディズニー映画の中での白雪姫はキスで目覚めたらしいです。
見たことがないので何とも言えませんが、確かにキスの方が絵になるでしょうしね。
そのディズニー映画の内容の方あまりにも普及してしまい
結果として自分のように「白雪姫」と「眠れる森の美女」を混同してしまうのでしょう。
さて、ここでハルヒの方に戻るわけですが
キョンの「両者に共通すること」がらみの発言から、一見するとキョン自身も
「白雪姫」と「sleeping beauty」を混同しているような気がします。
要するに作者さん自身も混同しているのではないかなとも思えるわけです。
でもまあ、こうした小説は刊行前に色々な人の目に触れるでしょうから、
あらゆる人の目の中で、童話の混同がスルーされるとも思えにくいんですけどね。
こうした事実の元、他のサイトさんでも色々と考察がなされているようでして
「単純に作者自身が混同していたのだろう」といった考察から
「朝比奈さんのポカっぷりを演出するためにわざと間違えさせたのさ」といった
おもしろい考察まで色々とありました。
すでに色々と考察がなされているわけですが、どうも釈然としないものも。
そんなわけで、自分が納得できるような考察を形作るためにも
あえて作者さんを含め、キョン、朝比奈みくる、長門有希が
「白雪姫」と「sleeping beauty」を正確に理解できているという前提の元に
考察を進めてみることにします。
» あまりにも長いので後編へ続く…
[ 涼宮ハルヒの考察 白雪姫とsleeping beauty 後編 ]
2006-07-18 (Tue) | COMMENT (0)
COMMENT
