D.C.II S.C. 風見学園演劇部 レビュー
さて、しばらくプレイしていた 「D.C.II Spring Celebration」 ですが
あふた~すと~り~ず、アルティメットプレストーリーズと来て
最後に風見学園演劇部ルートをプレイしました。
この演劇部ルートって確か人気投票で選ばれたやつでしたよね。
電撃G'sマガジンか何かで企画していたのを何となく覚えているような気がします。
まあ、神の手が働いたかどうかは知りませんが、
なぜか珍妙なシチュエーションが多い気がするのは気のせいでしょうか…?w
全体的にシナリオごとに好き嫌いも含めて善し悪しにばらつきがあったような気がします。
とは言え、総じてなかなかおもしろかったと思いますよ。
個人的にはななかルートがダントツでお気に入り。
何はともあれ、風見学園演劇部それぞれのシナリオをレビューしていこうと思います。
一部分量にえらく差がありますが、その辺は満足度の度合いということでw
雪村杏ルート スレイプニルバレー殺人事件
まずは前段階から注目していた杏探偵シナリオから進めてみました。
さて、演劇と言うことで各キャラの設定や人物関係などが
本編とはけっこう変わってきてしまうわけですが、
中でも他人行儀に接する朝倉姉妹と義之がどうにも納得のいかないものが…。
本編のシナリオを考えるとどうにも寂しさを感じてしまいます。
とは言え、確かにこれどうよ?といった配役もあったわけですが、
意外にもその新しい設定を基にして新しい関係を丁寧に描いていたので
何だかんだでフォローできているかなとも感じました。
まあ、結局みんな仲良くなるという点では本編とそこまで変わりませんがw
さて、タイトルが殺人事件ということもあってミステリーものなのですが
形としてはフーダニット型のミステリーでしたね。
各人の証言から犯人は誰かを推測していくといった感じのシナリオでした。
推理自体はそこまで難しいものでもなく一発で正解することができました。
まあ、美少女ゲームに唸らせるほどのミステリーを要求するのもあれですが…w
(某KIDのインフィニティシリーズなんかは例外かも…?)
昔推理小説を読みあさっていた私としては、やや物足りない部分もあったかな、と。
まあ一発で正解できたこと自体はけっこううれしかったりもしますがw
ちなみに、後ほどわざと推理を間違えてみたら、
BADエンドなのか結末がうやむやのまま終わってしまいました。
選択肢によるヒントがあるとは言え、しっかりと推理してかかる必要があるようです。
さて、そんな風に犯人を特定するわけですが
犯人の言動の迫力にはいくら演劇とはいえちとびびりました…。
ミステリー好きの昔の血が騒いだのか何だかんだで楽しむことができました。
ただD.C.IIらしいかと言われると首をかしげざるを得ませんが
まあ演劇ということだし、これはこれでありなのでしょうw
ちなみに、冬山で普通にスキーを楽しむシーンもあるのですが
杏のパーフェクトボーゲンが懐かしかったですね。
何というか、こうしたところも杏らしいですw
白河ななかルート 真夏の卒業式
OPムービーにあった夕日をバックにしたななかがとても印象的で
何となく気になったシナリオだったので、優先してプレイしてみました。
ここまでの名シナリオは久しぶりだっ!
素直に盛大な拍手を送りたくなるほど感動的な演劇シナリオ、
涙なくしてはいられないようなシナリオだと思います。
正直ななかルートにはそこまで期待していなかったのですが
いい意味で見事に裏切られました。
少なくとも今年に入ってからは一番のシナリオ。
単なる曲芸ファンディスクと侮っていたのがちと申し訳なるくらいでした…w
テーマとしては、ぱれっとの 「もしも明日が晴れならば」 に近いかと思います。
最期とわかりつつも潔くその最期を受け入れる様子など
儚いものはそれだけ美しさが引き立つといった感じですかね。
タイトル通り、わけあって真夏に卒業式をすることになるのですが
こうした場面が儚くも感動的で、涙を誘うシナリオになっていると思います。
まあ、個人的にもしらばや今回のシナリオのように
ヒロインの最期を描くシナリオにはホント弱いと自覚もしているわけですが
それをふまえてもなお感動的な名シナリオなのは確かだと思います。
正直演劇シナリオは突飛な設定をにぎやかに描く
あくまでおまけシナリオ程度だろうと思っていたのですが
横から思いっきりガツーンとやられたような衝撃を受けましたよ。
D.C.IIの中でも、果ては今までプレイしてきたシナリオの中でも
屈指の名シナリオだと思いました。
義之を応援するななかのかけ声が頭から離れません…。
月島小恋ルート わたしと彼と秘密の放課後
一言で言えば、小恋役の声優さん(立花あやさん)に驚かされたシナリオでしたw
色々なキャラ同士で人格替え入れ替わってしまうわけですが、
外見は同じなので声色を演じる声優さんも同じ。
そんなわけで、声優さんはそのままで色々なキャラを演じてくれます。
その中でも光っていたのは小恋役の声優さんである立花あやさん。
ホント演技の幅の広さに驚かされました。何というか脱帽ですw
そういえば、何となくやかま進藤を思い出したのは気のせいでしょうか…?w
まあ何だかんだで元の器が一番だとは思いますが
コメディ調に声優さんの遊び心?も加わってなかなかにぎやかに楽しめました。
天枷美夏ルート 鬼ころし山に潜む魔獣の巻
美夏ルートはもはやD.C.II関係ないだろ的な特撮系シナリオ。
何気にバトルアクションなんかもあったりします。
何となく某KIDの龍刻を思い出したりもしました。
龍刻も今回のシナリオのようにいきなりのトンデモ設定でしたからね…。
何にせよ、おまけシナリオとはいえ、さすがにこれはどうかなぁと思うシナリオでした。
演劇全体のシナリオに差が大きいと感じ始めた頃でした。
そんなわけで、個人的には残念ながらイマイチなシナリオだったと思います。
ちなみに、シナリオとは直接は関係ないですが
びみょうな訛りの入った小恋がちょっと可愛かったなぁとw
朝倉由夢ルート ネコミミ狂詩曲
美夏ルートに続き、由夢ルートもトンデモ設定だったりします。
ネコミミ由夢の登場で基本的に 「にゃーにゃー」 としかしゃべりません。
や、まあ可愛くないことはないのですが
ネコミミ自体があまり好きではないのでちと複雑だったりします…w
まあ、ネコ化した由夢は何気に素直だったりして
素直な由夢という点から見れば相当に可愛いとは思うのですが…。
あくまで演劇内での設定、エピローグでいつもの由夢に会えますが
やっぱりいつもの由夢が一番だと思います。
とは言え、トンデモ設定はともかくとしても
シナリオは意外にも感動できるしっかりとした作りだったので驚きです。
その点では評価できるわけですが、いかんせんネコミミとはまた…w
まあ、こんな感じのシナリオもありかな?とうことで。
朝倉音姫ルート 家庭教師のお姉ちゃん
さて、ラストは音姉ルートとなったわけですが。
スーツ姿の音姉が何気にかなり似合っていると思いますw
家庭教師として勉強を教えてくれるありそうでなかったシナリオが意外と新鮮でした。
シナリオとしてはよくまとまっていると思います。
…悪くない、悪くはないんですが、ちと無難にまとまりすぎているかなぁとも。
小さくまとまりすぎているためにやや物足りなさも感じたことも事実。
まあ音姉らしさが伝わってきたりしてよかったことはよかったのですが、
やっぱり無難すぎて物足りないといった感じは残りましたね。
エントリー後記
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2007-05-19 (Sat) | COMMENT (0)